算定基礎届とは、健康保険・厚生年金保険の被保険者について、毎年4月・5月・6月に支払った報酬を届け出て、その年の標準報酬月額を見直す手続きです。
この手続きによる決定を定時決定といい、原則として9月から翌年8月までの保険料計算に使用されます。
このページでは、対象者、算定対象月、支払基礎日数、報酬の範囲、提出までの流れを初心者向けに整理します。
1. このページで確認できること
- 算定基礎届と定時決定の意味
- 対象者と対象外となる人
- 4月・5月・6月の報酬の集計方法
- 支払基礎日数と短時間労働者の扱い
- 決定後の標準報酬月額と保険料変更時期
- 提出先・提出方法と提出後の確認
2. 算定基礎届の基本用語
- 標準報酬月額
- 毎月の報酬を一定の等級へ区分した金額で、健康保険料・厚生年金保険料や保険給付の計算に使われます。
- 定時決定
- 毎年の算定基礎届により、原則として9月から適用する標準報酬月額を決定することです。
- 支払基礎日数
- 報酬の支払いの基礎となった日数です。月給制・日給制等により数え方が異なります。
- 報酬
- 基本給、各種手当、通勤手当、現物給与など、労働の対償として継続的に受けるものを含みます。
3. 算定基礎届の主な流れ
- 7月1日現在の被保険者から対象者と対象外者を確認します。
- 4月・5月・6月に実際に支払った報酬と支払基礎日数を月ごとに集計します。
- 算定対象となる月を判定し、対象月の報酬総額を平均します。
- 平均額を標準報酬月額表へ当てはめ、届出内容を確認します。
- 所定の期間に年金事務所等へ提出し、決定通知後に保険料を変更します。
4. 報酬へ含める主なもの
- 基本給・役職手当・資格手当
- 残業手当・休日手当・深夜手当
- 通勤手当・住宅手当・家族手当
- 現物で支給する食事・住宅等の利益
- 年4回以上支給される賞与等
5. 提出・申請方法
健康保険・厚生年金保険の届出は、事務センターまたは管轄の年金事務所へ提出します。電子申請を利用する場合は、e-Govや届書作成プログラム、利用中の労務管理システムなどから申請します。
- 提出先:事務センターまたは管轄の年金事務所
- 電子申請:e-Gov、届書作成プログラム、利用中の労務管理システムなどから申請
- 紙で提出:届書を作成し、郵送または窓口で提出
- 確認するもの:氏名、生年月日、基礎年金番号またはマイナンバー、対象年月日、報酬月額など
- あわせて確認:扶養家族、添付書類、関連する資格取得・喪失・変更手続きなども確認
6. 算定基礎届で起こりやすい課題
- 給与の対象月ではなく、実際の支払月を基準に集計する点を誤る。
- 通勤手当や現物給与を報酬から除外する。
- 支払基礎日数の不足月をそのまま平均へ含める。
- 途中入社、休職、育児休業、短時間労働者などの例外を確認しない。
- 決定後の保険料を誤った給与月から変更する。
7. 初心者が算定基礎届を学ぶ順番
- 社会保険料が標準報酬月額で決まる仕組みを理解します。
- 給与明細の各項目が報酬に含まれるかを整理します。
- 支払基礎日数の数え方と対象月の判定を確認します。
- 算定結果から標準報酬月額表への当てはめを練習します。
- 月額変更届との違いと適用時期を整理します。
8. 制度・手続きの公式情報
提出期間、様式、支払基礎日数の特例等は日本年金機構の最新案内を確認してください。
